着物を査定に出して「えっ・・安い・・」と驚かれる事もあるかと思います。
そこで、着物について多少の知識があると、「何でこの着物は値段が付かないの!?」
という疑問や疑いも減って、買取の交渉がスムーズに済みますし
理由もなく極端に安い値段をつけられることを避けることが出来ます。
今回は、査定の際に必要な着物用語などを、簡単にですがまとめてみました。
ぜひ、買取時の参考にしてみてください。
目次
最低限は知っておきたい着物用語と豆知識
1・着物の素材を知る用語を知っておく
着物の価値は、生地の素材が一番重要です。ここでは、買取業者との会話の中でも良く出てくる着物の素材の名称や特徴について簡単に説明します。
正絹(しょうけん) | 絹100%の生地の事です。「塩瀬」「ちりめん」「綸子」「紬」などいろいろな織り方がありますがここでは割愛します。正絹の着物が一番価値が高いとされています。手触りがなめらかで柔らかいのが特徴です。 |
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化繊(かせん) | ポリエステルなど化学繊維で織られた生地の事です。私の経験上から言える事なのですが、化繊の着物ははっきり言ってなかなか値段が付かないですし、ついてもとても安値の場合が多い印象です。 |
交織(こうしょく) | ポリエステルと絹を混ぜて織られている生地の事です。これも化繊同様値段が付きにくいです。 |
木綿 | ご存じ、綿で織られた着物の事です。浴衣も木綿で出来ていますね。値段が付かないとまでは言えませんが、やはり正絹に比べるとかなり安値で取引されている印象です。 |
麻 | ご存じ、麻で織られた着物の事です。こちらも夏にしか着られないこともあり、小千谷縮など一部を除いてはかなり安値で取引されている印象です。 |
ウール | こちらもご存じ、羊毛100%で作られた着物のことです。暖かくてざっくりとした風合いが人気でありますが、虫食いの被害に遭いやすいのと元値が安い事もあり買取不可になる可能性が大です。 |
2・着物のサイズを表す着物用語を知っておく
まず、着物の寸法を業者が大まかに測るポイントとして「身丈」(みたけ)と「裄」(ゆき)があります。
身丈とは?
身丈とは・・肩山から裾下までの長さの事を言います。
買取業者が高く買い取るのはこの身丈が長いタイプの着物で、仮に次に着る方の身長が低かった場合、
長い分には後で短くお仕立てしなおせるので 160センチを超えていると値段が高めに付く場合が多いです。
今現在、大体市場に出回っているのが身丈が150~165センチの着物で、
155センチを切ると買取価格は下がります。
また、男物に関してはおはしょりをしないので、身丈の130センチ~150センチのものが多く出回っています。
中でも高額で取引されるのが140センチ以上の着物です。個人差や好みがありますが男物の着物は、
着る人の身長のマイナス25~30センチ丈が理想の身丈とされています。
裄とは?
続いて、裄とは・・背中心から袖先までの長さの事をいいます。
こちらも仕立て上がりの着物の場合は着る方の腕の長さに合わせて作られているのですが
女性ものでしたら62~66センチの物が多く出回っています。こちらも、長い分には後で短く仕立てる事は可能なので、
裄の長いものは買取価格が1割増くらいで高くなることがあります。
逆に言うと61センチ以下の物は買取価格が安くなる場合もありますので
昔の人が着ていたような着物を見てもらう際は注意しましょう。
3・着物の裏地の用語を知っておく
袷の着物の場合ですが、着物の裏地として「胴裏」(どううら)と「八掛」(はっかけ)という布地が付いています。
羽織を持っているかたは、羽織にも裏地がついていますが、そちらは「羽裏」(はうら)といいます。
また、単衣の着物の場合、裏地はついていないのですが、表地の生地も薄く透けるものもあり、
下半身の透け防止のために「居敷当て」(いしきあて)という布地がついています。
実は、この裏地の状態が、表地の状態よりも重要で、こちらに査定価格が大きく左右されることが多々あります。
裏地は、表地と違い、白地を使っていることが多く、表地との関係で染み抜きや灰汁を取ることが非常に難しいです。
なので、裏地が汚れてしまったら基本は裏地を全部取り換える事になります。
なので、裏地にしみや灰汁がある場合は買取不可もしくは極端に買取価格を低くされる可能性があります。
また、良質な着物でもたまにですが、裏地に化繊(ポリエステル等)等を使っていることがあります。
これも買取価格が下がる事がありますのでご注意下さい。
着物の査定時に着物について話されても戸惑わなくて済む
査定の時に思っていたよりもずっとお安い値段が付けられた時に
「どうしてこの値段がついたのですか?」と訊くと、大体の査定員さんは説明してくれるのですが
どうしても着物の用語は特殊で、着物の事を全く知らない方が説明を聞いてもよくわからなくて
「あぁ・・よくわからないけどこの着物はそんなに価値が無いんだな・・」とその時は思い
納得できないと思いながらもしぶしぶ安い値段で買取に承諾してしまう・・という事態になることもありえます。
しかし、上記の言葉を覚えなくても良いので、少しでも頭に入れておけば、
査定員さんの説明や話、あるいは値段の交渉に大きく役立つことは間違いありません。
最低限の知識を身につけて、大切にしてきた着物を、納得の行く値段で買取してもらいましょう!
処分に困っている着物を、自宅に居ながら無料で丁寧に見積をして買い取ってくれる会社があります。
「着物の事はよく分からないし、ノーブランドだし・・古いから・・」と諦めて捨ててしまう前に、一度買取査定を依頼してみるのはいかがでしょうか?
着物の買取を頼みたいけど・・買取価格がつかなかったら?
押し買い等の対応が怖くて・・なかなか踏み切れない・・
とお悩みの方の参考になればと思い、管理人自ら、訪問査定&宅配査定を依頼し、着物を買取って頂いた記録を載せています。ぜひ、ご覧下さいませ。
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