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実家の書斎や応接間に、額に入った油絵や日本画が何点も飾られたままになっている——そんな相談は、骨董品の片付けの中でも特に多いジャンルです。有名な画家の名前は聞いたことがなくても、「もしかしたら価値があるのでは」と気になって手が止まった方も少なくないでしょう。
絵画の買取価格は、作家性・技法・真贋の証明・サイズ・保存状態という複数の条件が絡み合って決まります。この記事では洋画・日本画・版画それぞれの相場の考え方と、査定前に整えておきたい準備を、骨董品買取専門店の公表情報をもとに比較検証しました。
無名の作者による複製画やポスターであれば数百円〜数千円程度、一般的な洋画・日本画の作家物であれば数千円〜数万円前後が目安です。版画は直筆サインやエディション番号の有無で評価が変わり、数千円〜数十万円まで幅があります。画壇で評価の高い作家の代表作クラスになると、数十万円〜数百万円規模になる例もあります。ただし真贋の証明や保存状態次第で評価は大きく変わるため、あくまで目安としてご覧ください。
絵画の買取価格を左右する5つの要素|作家・技法・真贋・サイズ・状態
絵画の査定では、次の5つの要素が組み合わさって評価が決まります。
作家性・知名度
画壇での評価や知名度は、価格にもっとも大きく影響します。画集や展覧会歴に名前が残る作家であれば評価は安定しやすく、作家が特定できない作品は、技法や題材が似ていても評価が控えめになりがちです。
技法(洋画・日本画・版画の違い)
同じ「絵画」でも、油彩の洋画、絹本や紙本に描かれる日本画、版を使って複数枚制作される版画とでは、価値の見方がまったく異なります。とくに版画は原画(一点物)と混同されやすいため、次の章で技法ごとの傾向を整理します。
真贋の証明(サイン・落款・鑑定書)
画面のサインや落款、購入時の鑑定書は、本物かどうかを判断する手がかりです。証明できる材料が少ない作品は、査定士も評価に慎重にならざるを得ません。
サイズ(号数)
絵画のサイズは「号」という単位で表され、号数が大きいほど号あたりの単価は上がりやすくなります。ただし号数はあくまで目安のひとつで、無名の作者であれば大きくても評価が伸びきらないケースもあります。
保存状態
キャンバスのカビや黄ばみ、日本画の絹本・紙本の破れやシミ、額のヤケは、いずれも減額の対象になりやすい要素です。直射日光の当たる場所に長期間飾っていた作品は、査定前に状態を確認しておきましょう。
【技法別】洋画・日本画・版画で買取相場はどう変わる?
ここまでの要素を踏まえて、技法別の価格帯を目安として整理しました。あくまでレンジであり、実際の評価は作家性・真贋の証明・保存状態で大きく変わります。
| 区分 | 買取相場の目安 | 評価が上がりやすい条件 |
|---|---|---|
| 複製画・ポスター(量産品) | 数百円〜数千円前後 | 額装込みで状態が良い |
| 洋画(油絵)・一般的な作家物 | 数千円〜数万円前後 | サイン・鑑定書があり保存状態が良好 |
| 日本画・一般的な作家物 | 数千円〜数万円前後 | 落款があり絹本・紙本の状態が良好 |
| 版画(直筆サイン・エディション入り) | 数千円〜数十万円前後 | エディション番号・鑑定書、状態良好 |
| 画壇で評価の高い作家・代表作クラス | 数十万円〜数百万円規模の例も | 真贋の証明・来歴・保存状態が良好 |
(参照:古美術永澤・福ちゃんなど骨董品買取専門店の公表買取実績・相場ページより。2026年7月時点の目安)
洋画(油絵)の傾向
洋画は額装された油彩画が中心で、画商や画廊を通じて流通していた作品ほど来歴を追いやすく、評価も安定しやすい傾向があります。旅行先で購入した無名作家の風景画などは、技法が本格的でも評価は控えめになりやすい面があります。
日本画の傾向
日本画は絹本着色・紙本着色といった素材の違いがあり、掛け軸と同様に表具(装丁)の状態も評価に関わります。落款や印章の有無に加えて、画題(山水・花鳥・人物など)による需要の差も影響します。
版画の傾向
版画で見落とされがちなのが、原画と複製画の違いです。作家が直接手を加えた直筆サインやエディション番号(通し番号)が鉛筆で書き込まれている作品は、限定制作された美術品として評価されます。一方、百貨店の美術展やインテリアショップで販売されていた量産的な複製版画・ポスターは、額装が立派でも買取価格は数百円〜数千円程度にとどまることが多いのが実情です。
査定前に準備しておきたいこと|サイン・鑑定書・額縁の扱い
絵画の評価は、査定に出す直前の準備でも変わります。次のポイントを押さえるだけで、査定士が判断しやすい状態に整えられます。
サインや落款の部分を「きれいにしよう」と拭いてしまう、額縁を自己判断で交換してしまう、シミを目立たなくしようとクリーニングを試みる——これらはすべて評価を下げる可能性がある行為です。汚れやキズが気になっても、査定前は現状のまま見せるのが基本です。
- サイン・落款・エディション番号が見える状態を保つ(拭き取らない)
- 購入時の鑑定書・証明書・画廊の値札やレシートをそろえる
- 額縁は基本的に外さず、そのままの状態で査定に出す
- いつ・どこで・誰から入手したかをメモしておく
- 複数点ある場合はまとめて査定に出す
額縁は業者によって扱いが分かれるため、迷ったら申し込み時に確認しておくと安心です。
絵画を少しでも高く売るコツ
結論から言うと、査定自体は可能です。専門の鑑定士が筆致や技法、キャンバスや紙の状態から評価を試みてくれます。ただし証明できる情報が少ない分、評価はどうしても控えめになります。だからこそ、来歴のメモや保管方法がものを言います。
- 画壇・美術品に強い専門業者を含めて2〜3社で比較する
- 額装の絵画は運搬中の破損を避けるため出張査定を選ぶ
- 同じ作家・同じ時期の作品が複数あればまとめて査定に出す
- 汚れが気になって自己流でクリーニングや補修を試みる
- 1社の査定額だけで即決し、他社と比較しないまま手放す
- 来歴や購入時の書類を探さないまま査定に出す
絵画買取におすすめの業者|古美術永澤の特徴
絵画の買取では、洋画・日本画・版画を幅広く見極められる専門業者のほうが、技法や来歴の判断に安心できます。ここでは実名で挙がることの多い古美術永澤を紹介します。
古美術永澤は買取専門の美術商として30年ほどの実績を持ち、年間50万点以上の骨董品・美術品を買い取っていると公表しています。基本は出張・宅配を軸にした無店舗運営ですが、新宿区下落合の本社では月2回、骨董品の持込鑑定会も実施しており、対面で相談したい場合の窓口になっています。掛け軸と同様に絵画も取扱いジャンルのひとつで、写真・LINEでの簡易査定は24時間受付、出張査定・査定料は無料でその場での現金払いにも対応しています。
大きな絵画や額装済みの作品は運搬中の破損リスクがあるため、出張査定が安心です。出張料・査定料が本当に無料か、キャンセル時の費用が発生しないかは、申し込み前に公式サイトで確認しておきましょう。
骨董品全般の業者選びの考え方は骨董品買取のおすすめ業者比較で、掛け軸をお持ちの方は掛け軸の買取相場もあわせてご覧ください。茶碗や棗などの茶道具が一緒に見つかった場合は、茶道具の買取相場も参考になります。
手元の絵画がどう評価されるかは、査定に出すまで分かりません。まずは無料査定で価値を確かめてください。
絵画の買取相場に関するよくある質問
まとめ|絵画は技法と真贋の証明を整えてから査定へ
絵画の買取相場は、無名の複製画なら数百円〜数千円、画壇で評価の高い作家の代表作クラスでは数十万円〜数百万円規模になる例もあるなど、非常に幅があります。この差を生むのは、作家性・技法に加えて、真贋を証明できるかどうかと保存状態です。
- サイン・落款・エディション番号は拭き取らずそのままにする
- 鑑定書や購入時の書類は絵画とセットで保管する
- 額縁は基本的に外さず、そのままの状態で査定に出す
- 洋画・日本画・版画に強い専門業者を含めて複数社で比較する
手元の一点がどう評価されるかは、査定に出すまで正確には分かりません。骨董品全般の比較は骨董品買取のおすすめ業者比較、掛け軸は掛け軸の買取相場もあわせてご覧ください。
サインや来歴がわからない絵画でも、査定は無料で受けられます。眠らせたままにせず、価値を確認しておきましょう。